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陶器製ポットの蓋 合成樹脂でお直し

2025年
新年を迎えました
本年もどうぞレストーレをご活用いただけますようよろしくお願い申し上げます

さて新年早々、本日もレストーレでの修理をご紹介します
日常の中で身近にある陶器製品ですが・・・
「あっ!!しまった!!!」と落としたりぶつけてしまう経験はありませんか?
ヒヤッとしますよね💦
欠けたりしていないことを確認できるとホッとするものです

しかし割れてしまったらどうしますか?
あー割れちゃった、、、と思った後にどのようにしているでしょうか?
レストーレをご存知の方ならすぐに”直してください!”という方法がとれますよね
当社はモノが壊れてしまって”どうしよう!”というときにご活用いただく会社です

本日はこの陶器製品の修理をご覧下さい

修理前の状態

こちらがお品物です↓↓↓

割れてしまっているのはポットの蓋です
モダンな柄が素敵ですね
2つに割れ、欠片が2つあるのが確認できます

裏側から見ると割れた断面が見えます
非常に細かく凹凸ができていますね

陶器は破損した時に粒状の破片が飛び散ることで破片を合わせても隙間が空いてしまいます
そして柄が描かれていると絵が途切れてしまう状態です
ではどのようにしてお直しをするのでしょうか?

まずは修理方法をご紹介します
陶器の場合は「合成樹脂直し」か「金継ぎ・プラチナ継ぎ」でお直しをします
どちらかの技法を聞いたことはありますか?
このお直し方法はご希望の仕上がりによって選択していただくことができます

今回は「合成樹脂直し」でお直しをします

合成樹脂直しとは

陶器や置物、観賞用の美術品などを修理する際に使用する技法です
修理跡が分からないくらいキレイにお直し可能です

注意点といたしまして、合成の樹脂を使用しますため普段使いの食器類などお口に触れるような
もののお直しは修理後、これまで通りのご使用はできなくなります
引き続き飲食での使用をご希望の場合は天然の材料でお直しをする「金継ぎ・プラチナ継ぎ」
でのお直しとなります

ではこの「合成樹脂直し」は本当に修理跡が分からないくらいキレイにお直しを
することができるのでしょうか?
完成まで是非ご覧くださいね!

作業内容

まずは破損箇所をキレイにします
断面に触れると粉状のものが出てきます
それらがついたままですと接着しませんよね?
ここで断面と破片とその周辺の汚れや油分などもキレイに除去します

次に接着?と思われるかもしれませんが、ここでは仮止めをします
陶器の破損は欠片がピタッと合うことがほとんどありません
大なり小なりの隙間が空いてしまっているのでいきなり接着をしてしまうとズレてしまいます
この丸い形や絵柄が合わなくなるということです
破片を合わせ接着箇所を確定させ仮止めをします

いよいよ接着をします
この工程は百戦錬磨の職人も毎回、神経をすり減らすほどピリピリした緊張の中で行っています
修理跡が分からないほどキレイに仕上げるためにはまず形が完璧に復元されていなければ
実現できないということですよね?
職人の経験と腕と根性と情熱を全てを注ぎ接着をするような状態です

無事、接着が済むと大小ある隙間に微量の樹脂を充填して埋めます
そして表面まで埋め終えると表面に段差が生まれないように削り、充填して再び削るという
作業を繰り返し行い、この丸みに合わせながら成形し元の形を復元していきます

接着・成形が終わると絵柄を再現します
接着した部分は色も柄も抜けてしまっている状態なのでまずはこの蓋のオフホワイト
を作り塗り、黒の濃淡を微調整しながら絵柄をつなげます

レストーレではできる限り壊れる前に戻ったかのような再現度を目指して修理を行っています
どのように完成したのか仕上がりが楽しみですね♪
ではご覧ください!

修理後


丸い形に歪みもなく仕上がりましたね!
絵柄も違和感なくつながっています

キレイに接着できています

裏側もしっかり埋めて成形できています

下処理から丁寧で確実な作業をすることによって壊れたものを再生させることができます
もしも大切にしているものが壊れてしまったら「直す」という選択肢があることを
より多くの方に知っていただけたら嬉しいです

修理・修復なら『レストーレ』へ

今回は陶器製品の修理をご紹介しましたが、レストーレでは紙類・機械類以外なら
お直し可能です
皆さんの身の回りにあるほとんどのモノに対応しています
このブログでは様々な素材の修理をご紹介していますので、興味のあるタイトルや
お困りごとに該当するカテゴリーを是非ご覧ください

ご自身が過ごす空間はお気に入りにモノに囲まれていると思いますが、どれも壊れて良いもの
など無いですよね
大切なものが壊れてしまったら処分してしまうか、壊れたまま取っておくかだった方に
3つ目の選択肢として「元通りに直す」という手段を取り入れてみませんか?

レストーレへのお問合せは電話やメール、LINEをご用意しております
ご都合の良い方法でご相談ください
また当社では遠方の方もご利用いただけるように、梱包して送っていただければ
全国どこからでもご依頼できます

お困りのことは「レストーレ」へ
スタッフ一同、いつでもお待ちしております

最後まで読んでいただきありがとうございました!