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花瓶の復元修理 合成樹脂でお直し

レストーレのブログをご覧いただきありがとうございます!

当社では紙製品と機械類以外のほとんどのモノを修理・修復している会社です
このブログではお預かりしたお品物の修理を分かりやすく解説しています
修理のbefore⇔afterの画像が掲載されていますのでどのような破損状況だったか
どんな仕上がりになるのかご覧になることができますよ

今もしも大切なものが壊れてしまってこのブログをご覧になっている方がいらっしゃいましたら
カテゴリーの一覧から該当する素材を選んでいただきbefore⇔afterをご覧ください
どの素材も壊れる前は様々です
何か分からないほど破片だらけという状況もございます
しかしレストーレの職人たちは良い意味であきらめが悪いため客様の期待に応えたい!と
逆にやる気UPするような熱い気持ちを持っている者ばかりです

そのような職人たちが仕上げたお品物を本日もご紹介したいと思います
お品物は「花瓶」です

修理前の状態

レストーレに来た時の花瓶です↓↓↓

アーティスティックで素敵な花瓶ですね
上部が割れてしまっています
更に↓↓↓

割れたところからオレンジの模様にかけてヒビが入っています
このヒビはかなり下まで続いています↓↓↓

きっとこの花瓶が割れてしまった時はとてもショックでしたよね、、、と
お気持ちを推察しながら修理開始です
レストーレのこだわりの修理を最後まで是非ご覧ください

まずは修理方法です
修理と聞くと破片を接着剤でくっつけるというイメージがありませんか?
レストーレでは接着の前後に多くの工程を経て仕上げているんですよ
陶器は「合成樹脂直し」と「金継ぎ」どちらかの技法でお直しをします
今回は合成樹脂直しで修理をします

合成樹脂直しとは

≪技法と対応素材≫

陶器や置物、お人形、観賞用美術品に合成樹脂を使用して直す修理法です

≪修理後の注意点≫

修理跡が分からないぐらいキレイにお直しできますが、普段お使いの食器類の場合は
合成の樹脂を使用しますので飲食での使用はできなくなります
引き続き飲食での使用をご希望の場合は「金継ぎ」でのお直しをご案内しています

作業内容

確認・掃除

まずは修理箇所の確認です
破損部分の状態や断面がどのようになっているか、ヒビなどの有無、不足しているパーツが
ないかを見て修理工程を組み立てていきます
陶器が破損してしまうと細かい欠片が飛び散りなくなってしまい隙間が空いてしまうものです
もしなくなってしまったパーツがある場合でもこちらで複製しますのでご安心くださいね
そして破損部分に細かい破片や埃、油分などが付着していると接着や仕上がりに影響するので
破損箇所と周辺をキレイにお掃除します

接着・成形

修理箇所の状態を把握したら破片を元の位置に合わせ仮止めをします
そしていよいよ接着です
この接着は修理の中で1番重要な作業です
レストーレの修理は修理跡が分からないぐらいキレイに仕上げることはもちろんのこと、
壊れる前に戻ったかのような状態を目指して修理を行っています
微細なズレがあれば”何か違う”という違和感が生まれますよね?
そのようなことが起きないために職人たちにとっては1ミリ以下の世界での戦いです

接着面が複雑に破損していますが接着の角度を定めたら樹脂を塗布し空気を追い出すように
しっかりと密着させます
そして接着した隙間やひび割れ部分に樹脂を充填して埋めながら削っていく作業を
繰り返し行い元の形に合わせながら接着箇所をなじませていきます
この工程は接着剤や削りが甘いと次の工程で薄い段差ではありますが明らかに目で見て
修理箇所が分かってしまいます
それほど完璧な下地作りが必要です
プレッシャーに負けず元の形を再現するためしっかり成形します

着色

無事、接着と形成作業が終わると今度は見た目で重要な色の再現です
例えばひと言で「黒」と言っても1色で済むわけではありません
1色でも何種類も存在していますので職人の感覚で調合し各色を実物に近づけていきます
塗料は乾く前と後では色が違ってしまう場合があるので調合を変え何パターンか作ります
これをご依頼品以外の場所に試し塗りをして確認します
なぜご依頼品以外の場所なのかというと塗り重ねることでわずかな厚みができてしまうため、
そうなるとまた削る工程からやり直すことになります
この工程だけではありませんがどれも気の抜けない繊細な作業ばかりです

最後は職人の目で修理箇所と全体をくまなくチェックしようやく全工程が終了します
ではレストーレのこだわりの修理とは一体どのような完成度なのでしょうか
気になる修理後の姿をご覧ください↓↓↓

修理後

まずは花瓶の上部の仕上がりです↓↓↓

どこが割れていたのか全く分かりません!
そしてヒビ割れ部分です

ヒビが消えました!
更に下まで伸びていたヒビは?↓↓↓

もはやどこにヒビが入っていたのか見つけることができないほどの仕上がりです✨

レストーレの職人たちが壊れる前に戻ったかのような仕上がりというゴールに向かって
妥協せずこだわって修理をするとこのように修理跡がなくキレイに仕上げることができます

この花瓶は再びお客様の元で日々に華やかな色どりを与えてくれることでしょう
キレイにお直しができて良かったです

修理・修復なら『レストーレ』へ

大切なお品物が壊れてしまったらとてもショックなものです
でもキレイに直ればこのショックは和らぎます
その手伝いをレストーレにさせていただけたら嬉しいです

当社へのお問合せは電話やメール、LINEをご用意しております
遠方の方でも梱包できるものであれば全国どこからでもご依頼可能です
お困りのことがございましたらお話だけでもお聞かせください
スタッフ一同、いつでもお待ちしております