天使のリヤドロ人形の修理　合成樹脂でお直し

皆様こんにちは！レストーレです

当社のブログをご覧いただいているということは・・・
何かお困りのことがございましたか？
レストーレでは紙製品と機械類以外のほとんどのモノのお直しが可能です
このブログではお直し方法やbefore⇔afterをご紹介していますので気になるタイトルが
ございましたら是非ご覧ください

さて、早速修理のご紹介をさせて頂きます
お品物は「リヤドロ人形」です

皆さんはリヤドロをご存知でしょうか？

リヤドロとは

１９５０年代から続くスペインの磁器メーカーです
デザインから製作、販売まで外注することなく一貫してリヤドロ社で行っています
特に人形は精巧で今にも動き出しそうな造形美が世界中のファンを魅了しています

では素敵なリヤドロ人形の修理箇所をご覧いただきましょう

修理前の状態

やはりリヤドロ人形は雰囲気からして素晴らしい！
可愛らしい女の子のお人形ですが・・・

足元に破片のようなものが２つ・・・

背中に欠けたような跡がありますね
これは↓↓↓

天使の羽です！！！
これは言葉にならない姿ですね😢
一刻も早く本来の姿に戻してあげましょう

今回のお直し方法は「合成樹脂直し」です

合成樹脂直しとは

適応素材

陶器製の置物やお人形、観賞用美術品などのお直しに使用します
合成の樹脂を使用し修理跡が分からないぐらいキレイにお直しできます

注意点

普段使いの食器類の場合、合成の樹脂を使用しますため、お口に触れるような飲食での使用は
できなくなります
引き続き飲食での使用をご希望の場合は天然の材料でお直しをする「金継ぎ・プラチナ継ぎ」
をご案内しています

ではこの合成樹脂直しでどれ程キレイにお直しができるのか
完成をお楽しみに♪

作業内容

お掃除・確認

まずは破損箇所を丁寧にお掃除をします
汚れや埃、油分を取り除くことと素材の性質上、割れてからもポロポロと細かい粒状の破片が
出ますので接着の精度や着色に影響がないようしっかりと除去します
同時に細かなひび割れが無いかなど破損状態を細かくチェックします！

仮止め

次に破片を合わせてみます
微妙な向きや角度の違いでお品物の雰囲気が損なわれますので仮止めをして全体を見ながら
何度も確認していきます
この時に接着箇所にどれぐらいの隙間が空くか足りないパーツの有無も把握します
パーツがなくなってしまった！という場合もご心配なく！
陶器製品の破損は破片が全て揃うことはなかなかありませんので可能な限り複製します

接着・成形

ここでいよいよ接着です
この工程は最大限の集中力を要します
少しのズレも許されない緊迫した時間が始まります
破片をしっかり密着させた後はそのつなぎ目やヒビ、微細な欠けに樹脂を充填して
埋める⇔削るという作業を繰り返します
レストーレでは壊れる前に戻ったかのような仕上がりを目指していますので、この時に
隙間を埋めながら元の形を成形して再現しています

着色・仕上げ

最後は表面の仕上げです
この工程は完璧な下地が作れていないと進めない作業です
まずは各修理箇所の同じ色を調合して作ります
色というのは乾く前後で色調が変わってしまうことがあるので時間をかけて行います
そしてリヤドロ人形特有の艶を再現してようやく完成となります

「壊れる前に戻ったかのような仕上がり」というレストーレのこだわりの修理を
どうぞご覧ください↓↓↓

修理後

立体的な美しい羽根が蘇りました✨

横から修理箇所を見てみても・・・

接着跡がありませんね！

お人形の表情が修理前より嬉しそうにも見えませんか？
鼻歌が聞こえてきそうです♪

やはりリヤドロはどこを見ても美しいですね
風が吹いたら髪や洋服が揺れそうな雰囲気や美しいと思う瞬間を表現できている
リヤドロの魅力を改めて感じる１品です
キレイにお直しができて良かったです！

修理・修復なら『レストーレ』へ

修理と聞いて破片を接着剤でつけるイメージをお持ちの方が多いと思いますが
このブログを通してレストーレのこだわりの修理を知っていただけることがとても嬉しいです

当社の始まりは社長の経験からでした
今とは全く別の職種でしたが、ある時にお客様の置物を誤って壊してしまったのです
途方に暮れいた社長がその時に出会ったのが修理・修復をしている職人さんでした
修理後の置物は夢でも見ているのかというほど修理跡がなく、同じものを買ってきたのか？！
と、思うほどの完成度
絶望に満ちた気持ちが晴れた瞬間の感動は、今でも忘れられないそうです

モノは壊れてもそこで終わりじゃない
キレイに直れば喜びに変わる
この想いを当社の職人たちも共有して日々修理品と向き合っています

レストーレはメディアなどにも出演経験がございますが
やはりキレイにお直しができると１番喜んでいるのは職人たちなのでは？と思います(笑)

当社へのお問合せは電話やメール、ＬＩＮＥをご用意しております
大切なものが壊れてそのままになっているものはございませんか？
お困りの時はお話だけでもお聞かせください
スタッフ一同、いつでもお待ちしております

最後までご覧いただきありがとうございました