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ポリストーンの修理は難しい?

方法や注意点を解説!

お気に入りのフィギュアやスタチューが破損してしまった時の絶望感は計り知れません。特に「ポリストーン製」は、その重厚感と精密な造形が魅力である反面、非常に脆く、少しの衝撃でパリンと割れてしまうという弱点があります。

「自分で直せるの?」「接着剤は何を使えばいい?」「プロに任せたほうがいいの?」

この記事では、そんな悩みを持つ方に向けて、ポリストーンの性質から具体的な修理・修復方法、失敗しないための注意点まで徹底的に解説します。大切なコレクションを元の姿に戻すためのガイドとしてお役立てください。


1. ポリストーンとは?素材の性質と破損しやすい理由

修理を始める前に、まずは相手(素材)を知ることが大切です。ポリストーンは、一般的なプラスチック(PVCやABS)とは全く異なる性質を持っています。

ポリストーンの成分と特徴

ポリストーンは、ポリエステル樹脂と石粉(石の粉)を混ぜ合わせて作られた素材です。

  • 質感:石に近い重量感があり、高級感が出る。
  • 造形:型への流し込み精度が高いため、エッジの効いた鋭い造形が可能。
  • 経年劣化:変形(へたり)が少なく、長期間形状を維持できる。

なぜポリストーンは「修理が難しい」と言われるのか

最大の理由は、「柔軟性が皆無であること」です。PVC(ソフビなど)は落としても弾むことがありますが、ポリストーンは陶器のように「パリン」と砕けます。また、断面が非常に細かく粉を吹いたようになるため、単純に接着剤を塗るだけでは強度が保てないケースが多いのです。


2. ポリストーンのフィギュアを自分で修理・修復する方法

軽微な破損であれば、自宅で修復することも可能です。ここでは、初心者でも挑戦しやすい手順を解説します。

必要な道具の準備

修理のクオリティは道具で決まると言っても過言ではありません。以下のアイテムを揃えましょう。

  • 瞬間接着剤(低粘度と高粘度の2種):隙間がない場合は低粘度、欠けがある場合は高粘度を使用。
  • 硬化促進剤:接着を瞬時に終わらせ、白化を防ぐためのスプレー。
  • 真鍮線(0.5mm〜1.5mm):「軸打ち(補強)」に使用。
  • ピンバイス:真鍮線を通す穴を開けるための手動ドリル。
  • エポキシパテ:欠けた部分を埋めるための粘土状パテ。
  • サンドペーパー(#400〜#1000):表面を整えるために使用。

ステップ1:断面のクリーニング

まずは断面をチェックします。ポリストーンの破片や粉が残っていると、接着面が浮いてしまいます。乾いたブラシやエアダスターで慎重に掃除しましょう。※皮脂がつくと接着力が落ちるため、ピンセットや手袋の使用を推奨します。

ステップ2:軸打ち(最重要工程)

ポリストーンは重量があるため、接着剤だけでは重力に負けて再度折れるリスクが高いです。特に腕や武器などの細いパーツには「軸打ち」が必須です。

  1. 両方の断面の真ん中にピンバイスで穴を開ける。
  2. 真鍮線を適切な長さに切り、片側に差し込む。
  3. もう片方を合わせ、ズレがないか確認してから接着する。

ステップ3:接着と隙間埋め

軸を通したら、接着剤を塗布して固定します。この際、わずかな欠けで隙間ができる場合は、エポキシパテを薄く盛り、形状を再現(造形)します。


3. 塗装による再現:修理跡を隠すテクニック

接着が完了しても、つなぎ目が目立ってしまっては「修復」とは言えません。見た目を美しく仕上げる工程を解説します。

合わせ目消しと下地処理

乾燥したパテをサンドペーパーで削り、段差をなくします。指で触れて凹凸を感じなくなるまで、徐々にヤスリの目を細かくして丁寧に磨くのがコツです。

部分塗装のコツ

フィギュアの色に合わせて塗料(アクリル塗料やエナメル塗料)を調色します。

  • グラデーションを意識:破損箇所だけを塗るのではなく、周囲と馴染ませるように薄く塗り重ねます。
  • 光沢の調整:最後に「つや消し」や「光沢」のクリアスプレーを吹くことで、素材感を統一させます。

4. 自分で修理する際の注意点とリスク

「自分で直してさらに悪化した」という失敗談は後を絶ちません。以下の点には十分注意してください。

注意ポイント:

  • 「白化現象」に注意:安価な瞬間接着剤を大量に使うと、周囲が白く粉を吹いたようになります。硬化促進剤を併用しましょう。
  • やり直しが困難:ポリストーンは一度強力に接着してしまうと、位置がズレていた場合に剥がすのが非常に困難です。
  • 価値の下落:希少な限定品やアンティークの場合、素人修理の跡があると中古市場での価値が著しく下がる可能性があります。

5. プロの修復業者に依頼するメリットと選び方

「高価な限定スタチュー」「形が複雑すぎて手に負えない」という場合は、プロの修理ショップに注文するのが賢明です。

業者に依頼するメリット

プロの技術は、単なる接着に留まりません。素材の透過性や表面のテクスチャまで再現してくれます。

  • 完全な再現度:どこが壊れていたか分からないレベルまで修復可能。
  • 特殊技術:ポリストーン特有の質感を再現する特殊な塗料や機材を使用。
  • 耐久性の確保:内部構造から補強してくれるため、再破損しにくい。

信頼できるショップの探し方

ネットで「フィギュア 修理 業者」と検索する際は、以下のポイントをチェックしましょう。

  • ポリストーンの修理実績があるか:PVC専門ではなく、スタチュー(ポリストーン)の事例が多いところ。
  • 見積もりの明瞭さ:写真を送付して、事前に概算費用を提示してくれるか。
  • SNSでの評判:X(旧Twitter)などで実際に利用したユーザーの口コミを確認する。

6. 大切なコレクションを守る!ポリストーンの正しい取り扱い

最後に、修理の手間を減らすための日頃のメンテナンスについて紹介します。

  • 温度・湿度管理:急激な温度変化は素材の膨張・収縮を招き、ヒビの原因になります。
  • 地震対策:「ミュージアムジェル」などで底面を固定し、転倒を防止しましょう。
  • 掃除の際の注意:羽箒(はたき)で優しく埃を払う程度に留め、布で強く拭くのは避けましょう。

まとめ

ポリストーンの修理は、PVC製のフィギュアに比べて難易度が格段に高いのが現実です。小さなパーツの単純な剥がれならセルフ修理、大きな重量物の破断や複雑な粉砕ならプロへの依頼、と使い分けるのがベストです。

あなたの大切なフィギュアが、再び輝きを取り戻すことを願っています。

ポリストーン修理ならレストーレへ!

「レストーレ」は株式会社M&Iが運営する修復専門店です。2006年創業で東京都世田谷区のウルトラマン商店街に店舗を構えており、日本全国から多数のご依頼を頂戴しております。


レストーレでは単に修理の技術だけでなくお客様のお品への想いを受け止めて作業することを重視しています。近年ではTBS「back stage」や「冒険少年」、日本テレビの「news 「every」や「ヒルナンデス」でもその高い技術が紹介されました。

レストーレではそれぞれのお客様のご要望に適したサービスを提案しており、お品への保険やお品の安全な保管、配送時の梱包の工夫、お品物への保証などサービスの充実に力を入れています。

実際にレストーレで手がけたポリストーンフィギュア修理例


背面に入ったヒビの補修 ※照明により色味に差が生じております。