
ロイヤルコペンハーゲンの食器が割れた時のベストな修理方法まとめ
デンマークの至宝、ロイヤルコペンハーゲン。その繊細で美しいデザインは、世界中の人々を魅了し続けています。しかし、愛用する中で、ふとした不注意からお気に入りのカップやプレートが割れてしまうことは、非常にショックな出来事でしょう。大切なロイヤルコペンハーゲンを諦める前に、ぜひこの記事をお読みください。
この記事では、割れてしまったロイヤルコペンハーゲンの食器をどのように修理・修復できるのか、その具体的な方法から、ご自身でできる応急処置、そして専門業者への依頼まで、網羅的にご紹介します。もう一度、あの美しい輝きを取り戻し、ロイヤルコペンハーゲンとの思い出を繋ぎませんか?
諦めるのはまだ早い!ロイヤルコペンハーゲンの食器が割れてもできること
ロイヤルコペンハーゲンの食器が破損した時、「もう直らない」と諦めてしまう方も少なくありません。しかし、一口に「割れた」といっても、その状態によって修理・修復の可能性は大きく異なります。まずは、どのような選択肢があるのかを知ることが大切です。
破損の状態を見極めることが修理の第一歩
修理を検討する上で、まずは破損した食器の状態を詳しく確認しましょう。
- 欠け(チップ): 縁や表面の一部が小さく欠けている状態です。比較的軽度な破損で、ご自身での修復や専門業者による修理が可能な場合が多いです。
- ひび(クラック): 表面に線状のひびが入っている状態です。表面上は軽度に見えても、内部にまで達していることもあり、使用上の安全性にも関わるため注意が必要です。
- 割れ(ブレーク): 複数の破片に分かれてしまっている状態です。破片の数や大きさ、断面の状態によって修理の難易度が大きく変わります。特に細かく砕けてしまっている場合は、修理が困難な場合もあります。
- 柄の剥がれ・色褪せ: 破損ではありませんが、長年の使用で柄が薄くなったり、色褪せたりすることもあります。これは修理というよりは「修復」の範疇となり、専門的な技術が必要になります。
破損の状態が軽度であればあるほど、修理費用も抑えられ、見た目も美しく仕上がる可能性が高まります。
壊れたロイヤルコペンハーゲンの食器を捨てる前に考えてほしいこと
「割れてしまったからもう使い物にならない」と、すぐにゴミとして捨ててしまうのは、非常にもったいないことです。
- 思い出の品としての価値: ロイヤルコペンハーゲンは、単なる食器以上の価値を持つことが多いです。記念品や贈答品として手に入れたもの、長年愛用してきたものには、かけがえのない思い出が詰まっています。修理することで、その思い出を蘇らせることができます。
- 芸術品としての価値: ロイヤルコペンハーゲンの食器は、熟練の職人によって手描きされた芸術品です。たとえ一部が破損しても、その美しさや技術的な価値が失われるわけではありません。
- 金継ぎなどによる新たな価値創造: 日本の伝統的な修復技術である「金継ぎ」のように、あえて修理痕を装飾として活かすことで、世界に一つだけの新たな価値が生まれることもあります。
廃棄する前に、まずは修理の可能性を探ってみることを強くおすすめします。
ご自身でできる応急処置と簡易的な修理方法
専門業者に依頼する前に、あるいは軽度な破損の場合、ご自身でできる応急処置や簡易的な修理法もあります。ただし、あくまで応急処置であり、完璧な修復を求める場合は専門家への依頼を検討しましょう。
欠けてしまった部分を接着剤で補修する
小さな欠けであれば、陶磁器用の接着剤で補修することが可能です。
準備するもの:
- 陶磁器用接着剤(エポキシ系接着剤がおすすめです。透明で硬化後も目立ちにくいものを選びましょう)
- ウェットティッシュまたは濡らした布
- 綿棒やつまようじ(接着剤を塗布する際に便利です)
- 手袋(接着剤が手につかないように)
手順:
- 洗浄と乾燥: 接着する部分をきれいに洗浄し、完全に乾燥させます。油分や汚れが残っていると接着力が弱まります。
- 接着剤の塗布: 欠けた部分の断面、または元々欠けていた食器本体の破損面に、ごく少量の接着剤を均一に塗布します。つけすぎるとはみ出して汚くなります。
- 圧着と固定: 欠けた破片を元あった位置に戻し、しっかりと圧着します。数分間、ずれないように固定しましょう。
- 余分な接着剤の拭き取り: はみ出した接着剤は、硬化する前にウェットティッシュや濡らした布で優しく拭き取ります。
- 硬化: 接着剤の種類にもよりますが、通常は数時間から24時間程度で完全に硬化します。完全に硬化するまでは触らないようにしましょう。
注意点:
- 接着剤の選択: 食器に使用するため、耐水性があり、硬化後も安全なものを選びましょう。食品が直接触れる部分への使用は避けるべきです。
- 見た目の限界: 接着剤で補修した場合、どうしても接着痕が残ります。特にロイヤルコペンハーゲンの繊細な絵付けや釉薬の色合いによっては、目立ちやすくなることがあります。
- 強度: 接着剤で補修しても、元の強度には及びません。衝撃を与えると再び破損する可能性があります。
金継ぎ風DIYで新たな美しさを楽しむ
デンマークのRoyal Copenhagenの食器が破損しても、日本の伝統的な修復技術である「金継ぎ」を模したDIYで新たな美しさを楽しむことができます。金継ぎは、割れた器を漆と金粉で繋ぎ、その修理痕をあえて美しさとして見せる手法です。本格的な金継ぎは専門的な技術と材料が必要ですが、最近では金継ぎ風のDIYキットも販売されており、ご自身で気軽に挑戦することができます。
金継ぎ風DIYのメリット:
- 破損を隠すのではなく、新たなデザインとして楽しめる。
- 世界に一つだけのオリジナルな器になる。
- 比較的安価に試せる。
注意点:
- 食器としての安全性: DIYキットに含まれる接着剤や塗料が、食器としての使用に耐えうる安全性を持っているか、必ず確認しましょう。食品衛生法に適合しているものを選ぶことが重要です。
- 強度の限界: 本格的な金継ぎに比べると強度は劣ります。
- 見た目の好み: 金継ぎ風の仕上がりが好みに合うかどうか、事前にイメージしておきましょう。
あくまで簡易的な修理方法であり、日常使いする食器としての安全性を保証するものではありません。観賞用として楽しむのがおすすめです。
専門業者に依頼する!プロの技術で完璧な修復を目指す
ご自身での修理が難しい場合や、より完璧な修復を求める場合は、専門業者に依頼するのが最善の選択です。プロの技術と知識によって、割れてしまったロイヤルコペンハーゲンを元の美しい姿に近づけることができます。
陶磁器修理・修復専門業者に依頼するメリット
専門業者に依頼する最大のメリットは、その「技術力」と「知識」にあります。
- 高い修復技術: 専門業者は、陶磁器の素材や絵付け、釉薬の特性を熟知しており、それぞれの食器に合わせた最適な修理方法を提案してくれます。欠けた部分の成形、ひびの補強、絵付けの再現など、高度な技術で修復を行います。
- オリジナルに近い仕上がり: 専門の塗料や顔料を使用し、元の色味や質感を忠実に再現することで、修理痕が目立ちにくい、オリジナルに近い仕上がりを目指せます。
- 耐久性の向上: 接着だけでなく、内部からの補強などを行うことで、修復後の食器の耐久性も向上させることができます。
- 金継ぎなどの伝統技術: 本格的な金継ぎを行っている業者もあり、日本の伝統美を取り入れた修復も可能です。
- 相談と見積もり: 破損状況を見て、修理の可否や費用、期間について丁寧に相談に乗ってくれます。
ロイヤルコペンハーゲンの修理を依頼できる業者
ロイヤルコペンハーゲンの修理を依頼できる業者は、大きく分けて以下の2種類があります。
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陶磁器修理・修復専門業者:
陶磁器全般の修理を手掛けている専門業者です。ロイヤルコペンハーゲンに限らず、様々なブランドの食器や美術品、アンティーク品などの修復実績が豊富です。高い技術力を持つ職人が在籍しているため、仕上がりの美しさに期待できます。
探す際のポイント:
- ウェブサイトで修復事例を公開しているか。
- ロイヤルコペンハーゲンを含む洋食器の修復実績があるか。
- 見積もりや相談が丁寧か。
- 金継ぎなど、希望する修復方法に対応しているか。
- レビューや評判が良いか。
-
金継ぎ専門業者:
金継ぎに特化した業者です。伝統的な漆を用いた本格的な金継ぎを施してくれます。修理痕を隠すのではなく、あえて「景色」として魅せることで、破損した食器に新たな命を吹き込みます。ロイヤルコペンハーゲンの繊細な絵付けと金継ぎのコントラストは、非常に美しいものです。
探す際のポイント:
- 金継ぎの技術や実績が豊富か。
- ロイヤルコペンハーゲンのような洋食器にも対応しているか。
- 金の種類や漆の種類など、細かな要望に対応できるか。
修理費用の目安と期間
ロイヤルコペンハーゲンの修理費用は、破損の状態、修理内容、業者によって大きく異なります。
- 欠けの修理: 数千円〜1万円程度
- ひびの修理: 1万円〜3万円程度
- 割れの修理(複数の破片): 2万円〜5万円以上
- 絵付けの再現: 修理費用に加えて、別途数万円かかる場合もあります。
期間: 修理内容にもよりますが、数週間〜数ヶ月かかるのが一般的です。特に金継ぎは、漆の乾燥に時間がかかるため、数ヶ月単位で待つこともあります。
修理依頼の流れ
一般的な修理依頼の流れは以下の通りです。
- 問い合わせ・相談: 破損した食器の写真を添えて、業者に問い合わせます。破損の状態や希望する修理内容を伝えます。
- 見積もり: 食器を業者に送る、または持ち込むなどして、実物を確認してもらい、正式な見積もりと修理期間の提示を受けます。
- 修理依頼・契約: 見積もり内容に納得したら、修理を依頼し、契約を締結します。
- 修理作業: 職人による修理作業が行われます。
- 完成・引き渡し: 修理が完了したら、連絡を受けて受け取ります。支払いは、修理完了後に行うのが一般的です。
ロイヤルコペンハーゲンの食器を長く愛用するために
修理も大切ですが、何よりも大切なのは、破損させないための日頃のケアです。美しいロイヤルコペンハーゲンを長く愛用するために、以下の点に注意しましょう。
日常のお手入れと保管方法
- 優しく手洗い: 食器洗い乾燥機の使用は、絵付けの劣化や破損の原因になる可能性があります。手洗いする場合は、柔らかいスポンジと中性洗剤を使用し、優しく洗いましょう。
- 衝撃に注意: 硬いものにぶつけたり、落としたりしないように注意が必要です。特に、シンクや棚に置く際に、他の食器とぶつからないように気をつけましょう。
- 重ねて保管する際の工夫: プレートなどを重ねて保管する際は、間にフェルトや不織布などを挟むと、傷つきを防ぐことができます。カップは、取っ手部分がぶつからないように配慮し、安定した場所に保管しましょう。
- 急激な温度変化を避ける: 冷たい食器に熱い飲み物を注いだり、逆に熱い食器を急冷したりすると、ひび割れの原因になることがあります。
アンティークやビンテージ品の取り扱い
アンティークやビンテージのロイヤルコペンハーゲンは、現行品に比べてより一層デリケートです。
- 経年による劣化: 長年の使用により、絵付けの剥がれや貫入(表面の釉薬に入ったひび割れ)が見られる場合があります。これらは破損ではなく、器の歴史として楽しまれることもありますが、破損につながる可能性も考慮しましょう。
- 専門家への相談: 不明な点や不安な点があれば、アンティークショップや専門業者に相談することをおすすめします。
ロイヤルコペンハーゲンの食器、修理に関するQ&A
Q1. 修理したロイヤルコペンハーゲンは、食器として使えますか?
A1. 専門業者による修理であれば、通常の食器として使用できる場合が多いです。ただし、接着剤や塗料の種類によっては、電子レンジや食器洗い乾燥機の使用が制限されることがあります。修理完了時に、必ず業者に使用上の注意点を確認しましょう。ご自身で接着剤などを使って修理した場合は、食品衛生上の観点から観賞用として使用することをおすすめします。
Q2. 金継ぎと一般的な陶磁器修理の違いは何ですか?
A2. 金継ぎは、日本の伝統的な修復技術で、漆と金粉(または銀粉)を用いて修理痕をあえて装飾として見せることを特徴とします。一方、一般的な陶磁器修理は、修理痕をできるだけ目立たなくし、元の状態に近づけることを目指します。どちらの修復方法を選ぶかは、破損した食器の状況や、お客様の好みに応じて異なります。
Q3. 修理費用はどのくらいかかりますか?
A3. 修理費用は、破損の状態(欠け、ひび、割れなど)、破損箇所(絵付けの有無)、修復内容(部分的な補修か、全体的な補修か)、そして依頼する業者によって大きく異なります。数千円で済む場合もあれば、数万円以上かかることもあります。正確な価格を知るためには、必ず業者に実物を見せて見積もりを取るようにしましょう。
Q4. ロイヤルコペンハーゲンの食器の修理期間はどのくらいですか?
A4. 修理期間も、破損の状態や修理内容によって大きく異なります。簡単な欠けの補修であれば数週間で完了することもありますが、複雑な割れの修復や絵付けの再現、金継ぎなどの場合は、数ヶ月かかることも珍しくありません。特に漆を用いた金継ぎは、漆の乾燥に時間がかかるため、長い期間を要します。
Q5. 割れてしまったロイヤルコペンハーゲンの破片はどのように保管すればいいですか?
A5. 修理を検討している場合は、できるだけ全ての破片を保管しましょう。小さな破片でも、修復の際に非常に役立つことがあります。破片が失われていると、その部分を新たに成形する必要があり、修理費用が高くなる可能性があります。破片は、ジップロックなどの袋に入れ、割れないように衝撃から保護し、乾燥した場所で保管してください。
まとめ:大切なロイヤルコペンハーゲンを再び輝かせるために
ロイヤルコペンハーゲンの食器が割れてしまった時のショックは大きいものですが、諦める必要はありません。小さな欠けであればご自身での応急処置も可能ですが、完璧な修復や安全性を求めるのであれば、専門業者への依頼が最善の選択です。
陶磁器修理・修復のプロフェッショナルや金継ぎの職人たちは、高度な技術と経験で、あなたの大切なロイヤルコペンハーゲンを再び美しい姿へと蘇らせてくれます。思い出の詰まったプレートやカップをもう一度食卓に、あるいは飾り棚に。破損したロイヤルコペンハーゲンを諦めずに、ぜひ修復という選択肢を検討してみてください。
RoyalCopenhagenの食器は、その美しさだけでなく、思い出と共にその価格を増していきます。あなたのお気に入りのカップやソーサーを、修理を通して長く愛用できることを願っています。
ロイヤルコペンハーゲン修理ならレストーレへ
「レストーレ」は株式会社M&Iが運営する修復専門店です。2006年創業で東京都世田谷区のウルトラマン商店街に店舗を構えており、日本全国から多数のご依頼を頂戴しております。
単に修理の技術だけでなくお客様のお品への想いを受け止めて作業することを重視しています。近年ではTBS「back stage」や「冒険少年」、日本テレビの「news every」や「ヒルナンデス」でもその高い技術が紹介されました。
レストーレで実際に手がけたロイヤルコペンハーゲンの修理例
修理例1
ティーポットの取手割れ
ロイヤルコペンハーゲン フィギュリンの修復
その他
それぞれのお客様のご要望に適したサービスを提案しており、お品への保険やお品の安全な保管、配送時の梱包の工夫、お品物への保証などサービスの充実にも力を入れています。
フードセーフ金継ぎキット
(HOMEBODY)
主な特徴は、短時間で金継ぎが完了できるように合成樹脂を使う点にあるのですが、使用する合成樹脂はすべて食品衛生基準をクリアした材料を使用しているという点が他の金継ぎ
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