COLUMN

コラム

  1. HOME
  2. コラム
  3. 壊れたKAWSフィギュア、修理のポイントを紹介

壊れたKAWSフィギュア、修理のポイントを紹介

世界中のコレクターを魅了する現代アーティスト、KAWS(カウズ)のフィギュア。その独特なデザインと存在感は、単なるホビーグッズを超え、アート作品としての価値も持ち合わせています。しかし、大切にしていたフィギュアが不慮の事故や経年劣化で破損してしまうこともあるでしょう。

もし、あなたがお気に入りのKAWSフィギュアの破損に頭を悩ませているなら、この記事がお役に立てるはずです。ここでは、ご自身で修理を試みる際のポイントから、専門業者に依頼する際の注意点まで、KAWSフィギュアの修復に関する情報を網羅的に解説します。諦めてしまう前に、もう一度、あなたのKAWSフィギュアを蘇らせる道を探ってみませんか?

なぜKAWSフィギュアの修理は難しいのか?

KAWSフィギュアの修理は、一般的なフィギュアの修理と比較していくつかの難しさがあります。その理由を理解しておくことで、より適切な修復方法を選択できるようになります。

特殊な素材と塗料

KAWSフィギュアの多くは、PVC(ポリ塩化ビニル)やABS樹脂などの合成樹脂で作られています。これらの素材は、一般的なプラスチック用接着剤では接着しにくい場合があります。また、独特のマットな質感や鮮やかな色合いを再現するため、特殊な塗料が使用されていることも多く、素人が安易に補修すると、かえって仕上がりを損ねてしまう可能性があります。

複雑な形状と繊細なパーツ

COMPANIONをはじめとするKAWSフィギュアは、そのデザイン性の高さから、複雑な形状や小さなパーツで構成されていることがあります。特に、腕や足などの可動部分や、細かな装飾部分は破損しやすく、修理には高度な技術と慎重さが求められます。無理に力を加えたり、不適切な方法で接着したりすると、さらなる破損につながる可能性もあります。

オリジナルの価値

KAWSフィギュアは、限定版や人気シリーズの場合、非常に高い価値を持つことがあります。素人が不適切な修理を行うと、その価値を大きく損ねてしまう可能性があります。将来的な売却も視野に入れている場合は、安易な自己修理は避けるべきでしょう。

自分で修理を試みる前に知っておくべきこと

それでも、愛着のあるフィギュアを少しでも自分の手で修復したいと考える方もいるでしょう。ここでは、ご自身で修理を試みる前に知っておくべき基本的なポイントを紹介します。

破損箇所の確認と状態把握

まず、フィギュアのどこが、どのように破損しているのかを詳しく確認しましょう。

  • 破損の程度: 小さなヒビ、欠け、完全に折れてしまっているなど、破損の程度によって適切な修理方法が変わってきます。
  • 破損箇所の特定: 腕、足、頭、付属品など、どの部分が破損しているのかを特定します。
  • 素材の確認: 可能であれば、フィギュアの素材を確認します。取扱説明書やパッケージなどに記載されている場合があります。
  • 接着面の状態: 接着面が汚れていたり、油分が付着していたりすると、接着剤がうまく機能しないことがあります。

必要な道具と材料

修理に必要な道具と材料を事前に準備しましょう。

  • 接着剤: 素材に適した接着剤を選びます。プラスチック用、エポキシ系、瞬間接着剤など、種類によって特徴が異なります。小さなパーツの接着には、先の細いノズルが付いたものが便利です。
  • カッターナイフ、デザインナイフ: はみ出した接着剤の除去や、接着面の調整に使用します。
  • やすり(紙やすり、精密やすり): 接着面の研磨や、段差の修正に使用します。目の粗さが異なるものを数種類用意しておくと便利です。
  • ピンセット: 小さなパーツの接着や、位置決めに使用します。
  • マスキングテープ: 接着箇所以外を保護したり、仮固定したりする際に使用します。
  • 綿棒、ティッシュペーパー: 接着剤の拭き取りや、汚れの除去に使用します。
  • 保護メガネ、手袋: 作業中の安全を確保するために着用しましょう。
  • 塗料、筆(必要に応じて): 塗装が剥がれてしまった場合に使用します。ただし、素人が完全に元の色を再現するのは非常に困難です。

作業スペースの確保

安全かつ集中して作業できるスペースを確保しましょう。

  • 明るく、風通しの良い場所: 細かい作業を行うため、十分な明るさが必要です。また、接着剤や塗料の臭いがこもらないように、換気をしっかり行いましょう。
  • 作業台の保護: 新聞紙やビニールシートなどを敷き、作業台が汚れるのを防ぎます。
  • 整理整頓: 道具や材料を整理し、すぐに取り出せるようにしておきましょう。

KAWSフィギュアの主な破損と修理のポイント

ここでは、KAWSフィギュアでよく見られる破損と、それぞれの修理のポイントを解説します。

パーツの接着・接合

最も多い破損の一つが、パーツの接着剥がれや折れです。

  • ポイント:
    • 接着面の汚れや油分を丁寧に拭き取ります。
    • 素材に適した接着剤を少量塗布し、正確に位置を合わせて接着します。
    • 接着剤が完全に硬化するまで、マスキングテープなどで仮固定しておくと、ずれを防ぐことができます。
    • はみ出した接着剤は、完全に硬化する前に綿棒などで丁寧に拭き取ります。
    • 折れてしまった場合は、断面をきれいに合わせ、強度を出すために補強材(真鍮線など)を内部に埋め込む方法もありますが、高度な技術が必要です。

小さな欠け・ヒビ

小さな欠けやヒビは、放置すると悪化する可能性があります。

  • ポイント:
    • 欠けた部分が残っている場合は、接着剤で接着することも可能です。
    • 欠損してしまった場合は、パテなどで埋めて成形する必要があります。ただし、元の形状を再現するには高い技術が必要です。
    • ヒビ割れの場合は、瞬間接着剤を少量流し込み、目立たなくする方法があります。

塗装の剥がれ・傷

塗装の剥がれや傷は、見た目を大きく損ねます。

  • ポイント:
    • 小さな傷であれば、模型用の塗料などでタッチアップすることも可能ですが、完全に元の色を再現するのは困難です。
    • 広範囲に塗装が剥がれている場合は、再塗装が必要になります。専門業者に依頼するのが賢明でしょう。

可動部分の破損・緩み

腕や足などの可動部分が折れたり、関節が緩くなったりする場合があります。

  • ポイント:
    • 折れた場合は、接着だけでなく、内部に金属線などを通して補強する必要があることが多いです。
    • 関節が緩くなった場合は、市販の関節強化剤を使用したり、内部に詰め物をして調整したりする方法がありますが、無理に行うと破損につながる可能性があります。

自分で修理する際の注意点

自分で修理を試みる際には、以下の点に十分注意してください。

  • 無理な力を加えない: 破損箇所を無理に動かしたり、強い力で接着しようとしたりすると、さらなる破損につながる可能性があります。
  • 接着剤の取扱いに注意する: 接着剤の種類によっては、皮膚に付着したり、有害なガスが発生したりするものがあります。使用する際は、換気をしっかり行い、保護手袋などを着用しましょう。
  • 目立たない場所で試す: 初めての修理方法を試す場合は、目立たない場所でテストしてから本番の作業を行いましょう。
  • 完璧な仕上がりを求めすぎない: 素人の修理では、どうしても跡が残ってしまうことがあります。完璧な仕上がりを求める場合は、専門業者に依頼しましょう。
  • 価値の高いものは専門業者へ: 限定版や高価なフィギュアの場合は、安易な自己修理は避けるべきです。専門業者に相談することをおすすめします。

専門業者に修理・修復を依頼する

自分で修理するのが難しい場合や、大切なフィギュアを完璧に修復したい場合は、専門の業者に依頼することを検討しましょう。

専門業者のメリット

  • 高い技術力: 専門的な知識と技術を持った職人が、丁寧に修理・修復を行います。
  • 適切な材料と道具: 素材や破損状況に合わせて、最適な接着剤や塗料、道具を使用します。
  • 美しい仕上がり: 素人では難しい、高品質な仕上がりを期待できます。
  • 価値の維持: 適切な修理を行うことで、フィギュアの価値を維持することができます。
  • 幅広い修理に対応: パーツの接着、欠損部の補修、塗装の剥がれ、可動部分の修理など、様々な破損に対応できます。

業者選びのポイント

    • KAWSフィギュアの修理実績: KAWSフィギュアの修理経験が豊富かどうかを確認しましょう。実績のある業者であれば、安心して依頼できます。
    • 修理方法と料金: 事前に修理方法や料金について詳しく説明を受け、納得できる業者を選びましょう。見積もりを複数取り、比較検討することも大切です。
    • 口コミや評判: インターネット上の口コミや評判を参考に、信頼できる業者を選びましょう。
    • アフターサービス: 修理後の保証やアフターサービスがあるかどうかも確認しておくと安心です。
    • 問い合わせ時の対応: 問い合わせ時の対応が丁寧で、親身になって相談に乗ってくれる業者を選びましょう。

口コミ評価が高い業者「レストーレ」で修復したKAWSフィギュア

ビフォーアフター
レストーレで修復したCOMPANIONフィギュア

まとめ – 大切なKAWSフィギュアと再び過ごすために

この記事では、壊れてしまったKAWSフィギュアの修理について、自分で試みる際のポイントと、専門業者に依頼する際の注意点を紹介しました。

お気に入りのKAWSフィギュアが破損してしまった時のショックは大きいものですが、諦める前に修復という選択肢があることを覚えておいてください。ご自身の技術やフィギュアの状態、そして何を最も重視するか(自分で直したいか、完璧な仕上がりを求めるかなど)を考慮して、最適な方法を選びましょう。

この記事が、あなたのKAWSフィギュアとの大切な時間を再び取り戻すための一助となれば幸いです。

KAWSフィギュア修復ならレストーレへ

「レストーレ」は株式会社M&Iが運営する修復専門店です。2006年創業で東京都世田谷区のウルトラマン商店街に店舗を構えており、日本全国から多数のご依頼を頂戴しております。

単に修理の技術だけでなくお客様のお品への想いを受け止めて作業することを重視しています。近年ではTBS「back stage」や「冒険少年」、日本テレビの「news every」や「ヒルナンデス」でもその高い技術が紹介されました。

それぞれのお客様のご要望に適したサービスを提案しており、お品への保険やお品の安全な保管、配送時の梱包の工夫、お品物への保証などサービスの充実に力を入れています。