
割れたお皿はどうする?修復しやすいケースや主な方法を解説
お気に入りのお皿や思い出の詰まった器が割れてしまったとき、「もう使えないから処分するしかない」と諦めていませんか?割れた皿を目にするとショックも大きく、ゴミ箱へ直行させてしまいがちですが、実は適切な方法を選べばきれいに修復できるケースは数多くあります。
近年は伝統的な「金継ぎ」をはじめ、手軽な接着剤補修やプロへの修理依頼など、選択肢も広がっています。本記事では、割れた皿の修復可否を見極める基準や具体的な修理方法、食品をのせる食器ならではの安全面の注意点について詳しく解説します。
割れたお皿はどうする?

お皿が破損した場合の選択肢は、大きく分けて「処分する」か「修復する」かの2つです。すぐに処分を考える方も多いですが、破損の度合いや破片の状態によっては、修復によって以前よりも味わい深い姿へ蘇らせることが可能です。
まずは手元のお皿の状態を観察し、修復しやすいケースか難しいケースかを見極めましょう。
修復しやすいケース
以下のような状態であれば、比較的きれいに修復できる可能性が高いといえます。
- 破片が大きく、すべて揃っている
お皿が2〜3ピース程度に大きく割れており、欠けた破片がすべて残っている場合は、元の形状へ正確に戻しやすいため修復の難易度が下がります。 - 断面が滑らかで隙間が少ない
割れ目がきれいに噛み合い、仮止めした際にほとんど隙間やガタつきが出ない状態であれば、接着作業もスムーズに進みます。 - フチの小さな「欠け」や表面の「ひび割れ」
完全に真っ二つに割れていなくても、フチがわずかにチップした(欠けた)程度や、貫入のような細かいひび割れであれば、部分的な補修材の充填で十分に対応できます。
破片の取り扱いと安全対策
割れた皿を修復する可能性がある場合は、破片同士が擦れて断面が削れないよう、やわらかい布やキッチンペーパーで包んで保管しましょう。また、破片を集める際は怪我を防ぐため、軍手やゴム手袋を着用して安全を確保してください。
修復が難しいケース
反対に、以下のような場合は自力での修復が難しく、プロの技術が必要になるか、実用食器としての再生が困難になります。
- 粉々に砕けて細かな破片が欠損している
破片が細かく砕け散って断面が失われている場合、破片同士の噛み合わせが合わず、元の形を再現するのが難しくなります。 - 耐熱皿や電子レンジ・直火専用の器
グラタン皿や土鍋など、強い熱がかかる食器は、一般的な接着剤や補修材では熱膨張や接着成分の劣化に耐えられず、再破損や事故の原因になります。 - ガラス製のお皿
陶磁器に比べて断面が非常に鋭利で危険なうえ、透明度が高いため接着面が目立ちやすく、接着強度も出にくい特徴があります。
割れたお皿の修復方法
割れたお皿を直すアプローチには、伝統工芸の手法から手軽なDIYまでいくつかの方法が存在します。「安全性」「見た目の仕上がり」「耐久性」を用途に合わせて選ぶことが肝要です。
| 修復方法 | メリット | デメリット・注意点 | 食器としての安全性 |
|---|---|---|---|
| 伝統金継ぎ | 天然素材で安全、独特の景色・美しさ | 乾燥に数週間〜数ヶ月、漆かぶれのリスク | ◎(飲食可) |
| 簡易金継ぎ / パテ補修 | 硬化が早く、欠損部分の造形が容易 | 強度・耐熱性に限界、作業時の臭い | △(観賞用推奨・非食品部) |
| 耐水接着剤 | 手軽で低コスト、短時間で接合可能 | 断面が見える、耐熱・耐水性に限界 | ×(観賞用限定) |
金継ぎ
「金継ぎ(きんつぎ)」は、割れたり欠けたりした陶磁器を漆(うるし)によって接着し、継ぎ目を金粉や銀粉で装飾して仕上げる日本伝統の修復技法です。破損を単に隠すのではなく、ひとつの「景色」として捉え直す点に大きな魅力があります。
- 伝統的な本漆による金継ぎ
漆の木から採取される天然の漆を使用します。完全硬化するまでに湿度と温度を管理しながら数週間から数ヶ月の時間を要しますが、一度硬化すれば人体に無害であり、温かい料理や汁物を盛り付ける食器としても安全に使い続けられます。 - キットを用いた簡易金継ぎ
近年は市販の金継ぎキットを使ったDIYも人気を集めています。エポキシ樹脂や新うるし(植物性合成塗料)を用いた簡易的なキットであれば、数日〜数時間で手軽に金継ぎ風の雰囲気を楽しめます。ただし、合成接着剤を使用するキットの場合は直接口をつける場所や高温の食品への使用を避ける必要があります。
ご自身で修理をされる方へ金継ぎキットの紹介
最近では、初心者の方でも手軽に金継ぎに挑戦できるキットが販売されています。
キットには、必要な材料や道具が揃っているので、便利です。
【オススメの金継ぎキット】
初心者が扱いやすく、食器に使用しても安全な材料で構成されている以下のキットをご紹介します。
フードセーフ金継ぎキット (HOMEBODY)

主な特徴は、短時間で金継ぎが完了できるように合成樹脂を使う点にあるのですが、使用する合成樹脂はすべて食品衛生基準をクリアした材料を使用しているという点が他の金継ぎキットより優れていると言えます。初心者でも安心して食器に使用できます。扱いが簡単で、短期間での修復が可能です。作業動画も付属しており、初めての方におすすめです。
合成樹脂によるパテ補修
破片が一部見つからず隙間ができてしまった場合や、フチが大きくえぐれるように欠けてしまったケースで重宝するのが、エポキシパテなどの合成樹脂を用いた補修です。
- 肉盛りと成形が容易
粘土状のパテを練り合わせて欠けた部分へ埋め込み、硬化後にヤスリで削って成形します。失われた破片の代わりを補う作業に向いています。 - 用途の制限
硬化後は高い強度を発揮しますが、食品衛生法に適合していない素材が多いため、基本的には食品を直接載せない飾り皿や、アクセサリートレイなどの観賞用・小物入れ用途としての活用が前提となります。
接着剤
最も費用と手間をかけずに直せるのが、市販の陶器用接着剤(エポキシ系やシアノアクリレート系など)を用いた接合です。
- 手軽さとスピード
百円均一やホームセンターで手に入る陶器用瞬間接着剤を用いれば、数分から数時間で破片同士をくっつけることができます。 - 食器としての使用には不向き
市販の強力瞬間接着剤は耐水性・耐熱性に乏しいものが多く、洗剤での洗浄やお湯の使用によって接着面が徐々に脆くなります。また、化学物質の溶出リスクがあるため、料理をのせる食器の修復には推奨されません。接着剤で直したお皿は、観賞用として飾るか、小物置きとして再利用するのが賢明です。
割れたお皿の修復のご依頼は「レストーレ」へ
「大切な思い出の器だから、安全に、そして元通り美しく直したい」
「自力で金継ぎや接着をするのは失敗が怖くて不安……」
そうしたお悩みを抱えているなら、陶磁器の修復専門サービス「レストーレ」へのご依頼がおすすめです。
- 熟練の職人による本格的な本漆金継ぎ
レストーレでは、天然の本漆を用いた本格的な金継ぎ修理を承っています。安全性が確保されているため、修復後も普段の食卓で安心してお料理を盛り付けることができます。 - 共継ぎ・復元修理など幅広い修復に対応
割れ目を金色で際立たせる金継ぎだけでなく、割れ目を目立たせずに元の絵柄や色合いを再現する「共継ぎ(復元修理)」にも対応可能。作家もの、アンティーク、美術品など、器本来の風合いを壊したくない場合にも最適です。 - 丁寧な事前見積もりと全国対応
破損箇所の写真を送るだけで、修復可否や費用の見積もりがスムーズに行えます。梱包して発送するだけで全国どこからでもプロの修理技術を利用できます。
お皿の破片をそのまま捨ててしまう前に、ぜひ一度レストーレへご相談ください。
【実際にレストーレで手がけたお皿の修復例】

本格金継ぎにて修復

色継ぎにて修復

クイック金継ぎにて修復
割れたお皿の修復をお考えなら
お皿が割れてしまったときは、まず焦らず安全に破片を保護し、欠損の程度を確認することが第一歩です。大きくきれいに割れている場合や小さな欠けであれば、金継ぎや専用の補修材を使って再び息を吹き込むことができます。
DIYで直す場合は「直接口にする食器として使うのか、観賞用にするのか」を基準に安全な工法を選びましょう。家族の形見や贈り物など、失敗したくない特別な一皿であれば、信頼できる修復の専門業者へ依頼するのが最も安心です。愛着のある器を長く大切に使い続けるために、ご自身の器に合った最善の選択肢を見つけてみてください。
「レストーレ」は株式会社M&Iが運営する修復専門店です。2006年創業で東京都世田谷区のウルトラマン商店街に店舗を構えており、日本全国から多数のご依頼を頂戴しております。

レストーレでは単に修理の技術だけでなくお客様のお品への想いを受け止めて作業することを重視しています。近年ではTBS「back stage」や「冒険少年」、日本テレビの「news 「every」や「ヒルナンデス」でもその高い技術が紹介されました。
レストーレではそれぞれのお客様のご要望に適したサービスを提案しており、お品への保険やお品の安全な保管、配送時の梱包の工夫、お品物への保証などサービスの充実に力を入れています。
